不定法
Modo indefinito
不定法(mode indefinito)とは?
ある特定の主語の動作・状態を一般的に表す叙法。人称的な変化をしないため、人称、数、時制に従って活用する定法(mode definito)の動詞とともに用いられて初めて完全な思想表現をすることができる。つまり、普通は従属節などを形成し、独立節を作ることはない。不定法には、不定詞、分詞、ジェロンディオの3つの叙法があり、それぞれ現在、過去と2つの時制を持つ。不定法で表された節は、不明形節(proposozione imlpicita)と呼ばれ、定法で表された明形節(proposizione esplicita)と区別される。 不定詞とは?
不定詞は不定法グループに属する叙法の一つ。一般に動詞活用の原形とみなされる形であるが、正確にはmodo infinitoという語が示すように「不定詞法」であって、動詞の叙法の一つである。しかし、直接法等定法の活用形が動詞の表す行為・状態を人称及び時制の中で明確に位置付けるのに対して、不定詞はそれ自体ではいかなる現実的動作も示さず、不定詞が現実的な動作を示しているか否かは、前後の定法によって表されている動詞との関係によって決まってくる。Arrivare 着くこと
Mario arriva. マリオが着く。
Mario ha visto arrivare il treno. マリオは列車が着くのをみた。Mario arriva. マリオが着く。
不定詞の現在と過去(と未来)
過去は、助動詞 + 過去分詞で形性【1】 現在
不定詞の現在形は、主動詞の時制や意味に応じていろいろな時制の観念を表すが、普通は主動詞との同時性を表すことが多い。Credo di saperlo. (= Ccredo che io lo so. 直接法現在)
私はそれを知っているものと信じている。
Penso di conoscerlo.(= penso che io lo conosca. 接続法現在)
私は彼を知っていると思う。
Credevo di saperlo. ( Credevo che io lo sapevo. 直接法半過去)
私はそれを知っていると信じていた。
Pensavo di conoscerlo. (Pensavo che io lo conoscessi. 接続法半過) 私は彼をしっていると思っていた。
Credero di saperlo.(= Credero che io lo sapro.直接法単純未来)
私はそれを知っていると思うだろう。
Prometto di partire.(= Prometto che io partiro.直接法単純未来)
私は出発することを約束する。
Promisi di partire. (=Promisi che io sarei partito.条件法過去
私は出発することを約束した。
Sisse tutto questo senza tremare.
(=Disse tutto questo senza che tremasse.接続法半過去)
彼は震えることなくすべてこれらの事を言った。
【2】 過去
不定詞の過去形は完了の観念を表し、主動詞の時制より前に完了してしまったことを表す。
Credo di averlo sentito(=Credo che io l’ho sentito 直接法近過去
私はそれを既に聞いたと思います。
Penso di averlo conosciuto.(=Penso che io l’abbia conosciuto.接続法過去) 私は彼を既に知っていたと思う。
Speravo di essere arrivato in tempo.
(= Speravo che io fossi arrivato in tempo.接続法大過去)
私は自分が間に合って到着したものと期待していたのに。
Ti acrivero dopo averlo visitato.
(=Ti scrivero dopo che io l’avro visitato. 直接法先立未来)
それを見物してから君に手紙を書くよ。
【3】 未来形について
文法上では不定詞に未来形は存在しないが、主動詞の意味の性質上、不定詞がひとりでに未来の意味を帯びてくることもあるし、他の動詞や動詞句の助けを借りて主動詞の時制より後で起こる動作・状態を表すこともできる。
Prometto di partarti un regalo domani.
(= Prometto che ti portero un regalo domani.)
明日君にプレゼントを持ってくることを約束するよ。
Promisi di portarti un regalo il giorno dopo..
(= Promisi che ti avrei portato un regalo il giorno dopo.)
その翌日君にプレゼントを持って来るだろうと私は約束した。
主動詞より後に起こる動作・状態を表す動詞や動詞句には、stare per, essere per, dovere, avere da, essere sul punto di, accingersi a 等がある。
Mario diceva di dovere partire.
マリオは出発しなければならないと言った。
Mario diceva di essere per partire.
Mario diceva di stare per partire.
Mario diceva di essere sul punto di partire.
マリオは出発するところだと言った。
不定詞の用法
【1】 名詞的用法
不定詞は男性単数名詞として扱われる。このため、定冠詞や不定冠詞を付けることがある。主語・名詞述語・同格補語・直接補語(目的語)となるほか、いろいろな前置詞と結ばれて名詞・形容詞の補語になったり、特別の意味を持つ間接補語になったりする。
① 主語
Il troppo bere nuoce. 過度の飲酒は身体に害になる。
Fidarsi e bene, non fidarsi e meglio.
人を信用するのは良いことだが、信用しないのはもっと良いことだ。
L’aver detto cio non ti giustifica.
そう言ったからといってそれが君を正当化するものではない。
E vietato fumare. 喫煙禁止。
Occorre armarsi di pazienza. 忍耐で身を固める必要がある。
注:最後の2例のように、不定詞が非人称形や非人称動詞の主語となって動詞の後に置かれるときは冠詞をつけない。また、動詞によっては意味上の主語となるべき不定詞の前に前置詞diを付けることもある。
E pericoloso sporgersi. 身を乗り出すのは危険です。
Nonbisogna perdere tempo. 時間を無駄にすべきではない。
Mi piace verder tali cose. 私はそのようなものを見るのが好きです。
Mi preme (di) arrivare il piu presto possibile.
私は一刻も早く着こうとやきもきしている。
② 名詞的述語
Volere e potere. (諺) 意志は力なり。
Altro e dire, altro e fare. 言うこととすることは別だ。
Promettere e mantenere. 約束することは(約束を)守ることである。
③ 同格補語
Per voi ci sono due scelte: partire o rimanere.
君たちには2つの選択肢がある、出発するか残るかだ。
Non avevo in questo cuore che un sol desir, che un sol pensier: te riveder Carmen, te riveder.
私はこの心の中にただ一つの願い、ただ一つの思いしか無かったのだ。それはお前にもう一度会うこと、カルメン、お前にもう一度会うことだ。
④ 直接補語(目的語)
Non ho visto mai un correre cosi veloce.
私はこんなに早く走るのを見たことが無い。
Dovete studiare di piu. 君たちはもっと勉強すべきだ。
Non sappiamo nuotare. 私たちは泳げません。
Desidererei leggere quel suo libro.
あなたのあの本を読ませて頂きたいのですが。
【2】 動詞としての絶対的用法
独立節の中で主動詞として用いられるが、その時制は前後の文との関係によって決まる。
① 疑問分及び感嘆文
感情・疑惑・自問・反省等の意味が強い疑問分や感嘆文の中で用いられる。疑問分では疑問詞とともに用いられることが多い。前後の文から主語が推察されるときは主語を省略する。たいてい動詞の前に、potere, dovere, volere等が省略されているようなニュアンスになることが多い。
Che dire? 何を言えばいいのだろう?
Come fare? どうしたらいいんだろう?
Dove rivolgermi? 私はどこへ(誰の所へ)行ったらいいんだろう?
Andare fin la a piedi? Sarebbe uno strapazzo esagerato.
あそこまで歩いて行くんだって? それはあまりにも馬鹿げたことだろうよ。
Io dire male di te! 私が君の悪口を言うですって!
Uno studente universitario comportarsi in quel modo!
大学生ともあろうものがあんな態度をとるなんて!
② 歴史的不定詞
直接法の「歴史的現在」と同じように、過去の動作を生き生きと描写するのに用いられるものを歴史的不定詞「infinito storico」と呼ぶ、時には説話的不定詞「infinito narrativo」とも呼ばれる。普通は「ecco + 不定詞現在」の形を用いるが、「 a + 不定詞現在」の形や単に不定詞現在だけでも用いられる。
Ecco il Presidente stringere la mano agli ospiti.
大統領は来客たちと握手をしたんですよ。
Mentre tra le donne erano cosi fatti ragionamente, ed ecco entrare nella chiesa tre giovani.
女たちが故意う具合に話を進めていると、どうだろう、教会の中に3人の若者が入ってきたではないか。
③ 命令及び勧告
不定詞現在は一般的な命令・勧告・要請等を表すためにか、掲示などにおいては一般的な否定命令の意味に用いられる。
Per domani preparare tutto il materiale necessario per il’inizio dei lavori. (preparate)
明日は、仕事の開始に必要な材料を全て用意しておくように。
Sostituire ai puntini gli articoli convenienti.
点線の個所に適当な冠詞を入れよ。
Non parlare al conducente! 運転手に話しかけるべからず。
Non gettare oggetti dai finestrini!
窓からものを投げるべからず。
④ 二者択一的な譲歩節
Volere o no, dovete uscire subito.
望むと望まないとに関わらず、君たちは直ぐに外に出なければなりません。
【3】 前置詞+不定詞の用法
不定詞が主動詞と結ばれていろいろな動きをする場合、前置詞の助けを借りることが多い。また、名詞や形容詞が不定詞を補語としてとる場合も前置詞を借りる。このとき、どのような前置詞をとるかは、前にある動詞や形容詞等の性質によって決まっている。
① Di + 不定詞
a) 非人称動詞とそれに類するものの主語となる。
Mi sembra di essere in una fornace.
まるで窯の中にいるよだ。
Mi tocco di parlare. 私の話す番になった。
Mi rincresce di sentire tali cose.
そのようなことを聞くのは残念です。
b) 名詞的述部を作る。この場合diを省略することもある。
La cosa principale e di non perdersi d’animo.
大切な事は落胆しないことだ。
L’importante e [di] fare presto.
大事な事は早くすることだ。
c) 直接補語(目的語)となる。このときの主動詞は、言明、約束、誓い、疑い、期待、終了、否定、考え、決定等主語の心の動きを表すものであることがおおい。
Egli dice di non averla conoscituta.
彼は彼女と知り合ったことはないと言っている。
Dichiaro di farlo di mia spontanea volonta.
私はそれを自発的にやることを宣言する。
Prometto di mandarti un regalo.
君にプレゼントを送ることを約束します。
Dubito di averlo capito bene.
僕は自分がそれをよく理解しなかったのではないかと思う。
Spero di poterti vedere presto.
君に早く会えることを期待しています。
Hanno smesso di chiacchierare. 彼らはおしゃべりをやめた。
Ho appena finito di mangiare.
私はたった今食べ終わったところです。
Nego di averlo detto.私はそれを言ったことを否定します。
Penso di partire questa sera. 今晩出発しようと思っています。
Ho deciso di lasciare quel lavoro.
私はあの仕事をやめる決心をした。
(注):
Gli ordinai di entrare subito. 彼等に直ぐに入るように命じた。
Gki ho permesso di andare al cinema.
彼に映画に行くことを許した。
d) 形容詞の補語
Egli e capace di fare tutto. 彼はどんなことでもやりかねない。
Sono molto lieto di fare la sua conoscenza.
私はあなたとお知り合いになれてとてもうれしい。
Sono impaziente di conoscere il risultato dell’esame.
私は試験の結果が知りたくていてもたってもいられない。
e) 名詞の補語
Abbia la bonta di communicarmelo subito.
なにとぞ早速私にご通知ください。
Abbiamo l’intenzione di far un’escursione a Siena.
私たちはシエナに遠足をするつもりです。
Non ho tempo di uscire di casa.
僕には外出する時間がないのです。
注: diを比露とする動詞や形容詞から派生した名詞も同じように di +
不定詞 形を補語にとる。
Mi faccia il piacere di venire a trovarmi.
どうぞ私のところにおいで下さい。
Questa fabbrica ha una capacita di produrre cento tonnelate di zucchero al giornno. この工場は日産100トンの砂糖を製造する能力を有する。
② a + 不定詞
a) 主動詞の目的・状態・開始・継続等を示す
Vado a farmi tagliare i capelli.
髪を切ってもらいに行きます。
Mandate a chiamare il medico.
医者を呼びに行かせなさい。
Esita ad accetare la proposta.
提案を受け入れるのを躊躇している。
Sto ad ascoltare la radio. ラジオを聞いています。
Cominciamo a leggere. 読み始めましょう。
Continua a disturbarmi. 彼は私の邪魔をする。
b) 論理的主語となる。
Sta a Lei (a) decidere. 決定するのはあなたですよ。
c) 直接補語となる。
Mario mi insegno a gioccare agli scacchi.
マリオは私にチェスの刺し方を教えてくれた。
Devi imparare (a) scrivere correttamente.
君は正しく書くことを習わなければならない。
d) 形容詞の保護となる。
Il probelma e difficile a (da) risolversi.
その問題は解くのが難しい。
Siamo pronti a viaggiare. 私たちは旅行する準備ができています。
Sono disposto a riconoscere i tuoi diritti.
私は君の権利を認めるつもりである。
注:動詞とそれから派生した形容詞・名詞が同じ前置詞aをとるとは限らない。
Mi sono abituato ad alzarmi presto. 早起きに慣れてしまった。
Ho l’abitudine di alzarmi presto. 早起きの習慣を身につけている。
Ho deciso di vincere. 勝つ決心をした。
Sono deciso a vincere o a morire. 勝つか死ぬかの覚悟を決めている。
e) 条件を表す。定冠詞を付ける時も付けない時もある。
Al vedermi scappera. (= Se mi vede・・・)
私を見たら彼は逃げるだろう。
A star zitti non si sbaglia. 黙っていれば間違えることはない。
A dire il vero abbiamo avuto fortuna.
本当のことを言えば私たちは幸運だったのだ。
A voler essere giusti doveremmo ringraziarli.
私たちが正しくありたいならば彼らに例を言うべきだろう。
f) 原因を表す。
Fai male a dire questo. 君がこのことを言うのはまずいよ。
Farai bene ad andare in campagna.
君が田舎に行くのは君の健康によいだろう。
g) 時を表す。定冠詞を付ける。
All’uscire dalla residenza, il presidente fu acclamato da numerose persone. (= quando usci...)
大統領は官邸を出ると多くの人々の歓呼で迎えられた。
③ Da + 不定詞
a) 名詞となり、主語・直接補語になる。「~すべきもの」の意味になることが多い。
A questo pensiero mi venne da piangere.
こう考えると私は泣きたくなった。
Chi prepara da mangiare da voi?
君たちの家では誰が食事の支度をするんだい。
b) 必要性を表す関係節の代わりをする。「~されるべき」の受動的意味になる。
E un libro da leggere. (= che deve essere letto)
それは読まれるべき本だ。
Ho molte notizie da comunicarti.
私は君に伝えなければならない知らせが沢山あります。
c) Avere da + 不定詞 はdovereと、essere da + 不定詞は、doversiと同じ働きをする。
Che ho da fare? ( = Che devo fare?)
私は何をしなければならないのだろう?
Era da prevedere che tutto sarebbe andato a vuoto.
(= Si doveva prevedere che...)
全てが無駄になることを予知すべきであった。
d) 分離を表す。定冠詞を付ける。
Guardati bene dal dir bugie!
嘘をつかないようによく気をつけろよ。
Tenetevi lontani dal bere!
君たち、酒(を飲むこと)を遠ざけたまえ!
Lo dissuasi dal fidarsi di quella ragazza.
私は彼があおの女の子を信用しないように説得した。
e) 結果を表す。Cosiや tantoと相関関係に用いられることが多い。
E cosi brutta da far (=che fa) pieta.
彼女は醜いので気の毒になる。
④ per + 不定詞
a) 目的を表す
Studio per imparare (= affinche impari)
私は覚えるために勉強する。
Per comperare quel dizionario ho lavorato un mese.
あの辞書を買うために一か月働いた。
b) 理由を表す
Per aver voluto troppo, egli perdette tutto. (= Poiche aveva voluto troppo..) 欲張りすぎたので彼は全てを失った。
c) 譲歩を表す。 次に che + fare 接続法がくる
Per mangiare che facesse non si saziava mai. (Sebbene mangiasse) 彼は食べたにもかかわらず、飽くことを知らなかった。
d) 限定を表す
Per mangiare, mangia. (= Quandto a mangiare....)
彼は食べることは食べる。
Per esserci, c’e. あることはあるのです。
⑤ con + 定冠詞 +不定詞
Con il leggere (= Leggendo) ci si istruisce.
読書によって人は教養を身につける。
Col litigare non otterrai niente.
けんかをしたって何も得るものはなかろう。
⑥ in + 不定詞
普通は定冠詞を付ける。「~するとき」や「~している間に」を意味し、ジェロンディオを用いたのと同じである。
Nell’entrare in salotto, lo salutai. (= Entrando...)
客間に入るときに私は彼に挨拶をしました。
Nel parlargli mi accorsi che stava male.(=Mentre gli parlavo..)
彼に話しかけているうちに彼が具合が悪いのに気付いた。
In cosi dire comincio a piangere.(=Cosi dicendo...)
こう言いながら泣きだした。
◆ fare/lasciare + 不定詞
Fareは使役動詞とも呼ばれるもので、「fare + 不定詞」は、「~させる」の意味になる。Lasciareは放任動詞とも呼ばれるもので、「lasciare + 不定詞」は「~するままにしておく・~することを許す」の意味になる。
【1】 fare + 不定詞
① 不定詞が自動詞の時
不定詞の主語は、fareの直接補語として扱われ、名詞ならば不定詞の後に、人称代名詞ならばfareの前に置かれる。
Faccio venire mio figlio.(= Faccio che mio figlio venga)
私の息子を来させます。
Lo faccio venire.
彼を来させます。
Ci hanno fatto dormire fino alle nove.
私たちは9時まで寝かされました。
Faccio venire mia figlia con la macchina.
私は娘を車で来させます。
La faccio venire con la macchina.
私は彼女を車で来させます。
② 不定詞が他動詞の時
不定詞の主語は前置詞aを先に立てて間接補語とするのが普通であるが、他にaを先立てる間接補語があるときなど、前置詞daを先立てて動作主補語とすることもある。この場合、daを用いた方が使役の意味が強くなる。直接補語も間接補語も人称代名詞で表されているときはfareの前に置かれる。
Il nonno fa leggere il giornale a Mario. (= fa che Mario legga il giornale.) 祖父はマリオに新聞を読ませる。
Il nonno fa portare il pacco alla posta da Mario.(= fa che il pacco sia portato alla posta da Mario).
叔父はマリオに小包を郵便局に持って行かせる。
Gli fa leggere il giornale. 彼に新聞を読ませる。
Glielo fa leggere. 彼にそれを読ませる。
不定詞の主語は省略できる。
Devo far cambiare una gomma.
タイヤを一本換えさせなければならない。
Faro sutudiare Marco all’estero.
私はマルコを外国で学ばせる。
L’ho fatto studiare in Germania.
私は彼をドイツで勉強させた。
【2】 farsi + 不定詞
「自分を(に)~させる・してもらう」を意味する構文であり、siが不定詞の直接補語である場合と、間接補語(=a, se)である場合がある。不定詞の動作の主体はdaに先行される。
Mi faccio fotografiare da Mario.( =fotografare me)
私はマリオに写真を撮ってもらいます。(直接補語)
Mi faccio tagliare i capelli da Mario.(= tagliare i capelli a me)
私はマリオに髪を切ってもらいます。(与格補語)
Ci siamo fatti construire una villa.
私たちは別荘を一件建てさせました。
【3】 lasciare + 不定詞
用法は「fare + 不定詞」と同じである。
Lasciamo studiare Mario in pace.
私たちはマリオを静かに勉強させておきます。
Lo lasciamo studiare in pace.
私たちは彼を静かに勉強させておきます。
Non lasciamo vedere la televisione ai bambini fino a tarda sera.
私たちは子供たちに夜遅くまでテレビを見させておきません。
Lascialo stare! 彼をほっといてやれ!
◆感覚動詞 + 不定詞 について
知覚・感覚を表す動詞 sentire, vedere, guardare, scoltare, udireなどは、従属節の内容を生き生きと表現するために、「感覚動詞 + 不定詞」の形をとることがある。例えば、「私は列車が到着するのを見ている。」を表すのに、次の3つの方法で書くことがある。
① Vedo arrivare il treno.
② Vedo che il treno arriva.
③ Vedo il treno che arriva.
勿論、ニュアンスは少しずつ違い、③が列車に主体を置き、②が見ている事実を全体的に述べるのに対し、①は、話者がその情景に参加している様子を最もよく表している。この形を用いる時次のような規則がある。
【1】 不定詞が自動詞のとき
Guardo giocare Mario.
= Guardo Mario giocare. = Lo guardo giocare.
私はマリオが遊んでいるのを眺めている。
注:このときgiocareの後に間接補語や従属節などがあれば、Marioは感覚動詞と不定詞の間に置かれるのが普通である。
Guardo Mario giocare nel cortile insieme con i suoi amici.
私はマリオが中庭で友達と遊んでいるのを眺める。
【2】 不定詞が他動詞の時
不定詞の主語は、感覚動詞と不定詞の間に置かれる。不定詞の主語は感覚動詞の直接補語であるので、人称代名詞で表されるときは感覚動詞の前に置かれる。不定詞の直接補語が人称代名詞で表されるときは、不定詞の語尾に置かれる。
Asolto Giovanni cantare quell’aria con grande piacere.
= Lo ascolto cantare quell’aria con grande piacere.
=Ascolto Giovanni cantarla con grande piacere.
=Lo ascolto cantarla con grande piacere.
私はジョヴァンニが実に嬉しそうにあのアリアを歌うのを聞いている。
不定詞の主語を特定の人にせず、一般にするために、省略することもある。
Ho sentito parlare di Lei parecchie volte.
私はもう何度もあなたについてのお話は伺っております。
注:「人から~の話を聞く」の「人から」には、da+人の形を用いる。
Ho sentito parlare di Lei parecchie volte da Giovanna.
私はGからもう何度もあなたのお話をうかがっています。
1) 近い未来
Stare per + 不定詞、essere sul punto di + 不定詞
「まさに~しようとしている」「今にも~しそうだ」
Sto per uscire.
私はいま出かけるところです。
Stava per piovere.
いまにも雨が降り出しそうだった。
Ada era sul punto di piangere.
アーダは今にも泣きだしそうだった。
2) 開始
Cominciare a + 不定詞 mettersi a + 不定詞 ~し始める
Il bambino di Gina ha gia cominciato a camminare.
ジーナの赤ん坊はもう歩き始めました。
Si e messo a nevicare.
雪が降り始めた。
3) 継続
Continuare a + 不定詞 ~し続ける
Luca continuo a bussare alla porta.
ルーカはドアをノックし続けた。
4) 中止・中断
Smettere di + 不定詞「~するのをやめる」「~するのが途切れる」
Ho smesso di fumare.
私は煙草を吸うのをやめた(習慣として)
Appena smettera di piovere, me ne andro a casa.
雨が降り止み次第、僕は家に帰ろう。
5) 終結
Finire di + 不定詞 「~し終わる」
Ha appena finito di fumare una cigaretta.
かれはちょうど煙草を一本吸い終わったところだ。
Finiro di leggere questo romanzo enro domani.
私は明日までにこの小説を読み終えるでしょう。
Spero di non sbagliare.
私は自分が間違わないことを願っている。
Spero di non aver sbagliato.
私は自分が間違わなかったことを願っている。
主語が従属節の動詞と一致しない場合は、che +従属節
Spero che tu non sbagli (abbia sbagliato)
私は君が間違わない(間違わなかった)ことを願う。
Luca dice di conoscerti.
ルーカは君を知っていると言っている。
La voglio vedere. (Voglio vederla)
僕は彼女に会いたい。
Luca dice di averti conosciuto anni fa.
Lは何年も前に君と知り合ったと言っている。
E vietato fumare. 喫煙禁止
L’importante e essere in buona salute.
大切なのは健康であることだ
Dicono di non esserci mai stati.
彼らはそこに一度も行ったことが無いと言っている。
Ho chiesto a Maria di ripensarci.
私はマリーアに再考してくれるよう頼んだ。
Ho tante cose da raccontarti.
僕は君に語るべきことが沢山ある。
Siete pronti a partire?
君たちは出かける準備ができている?
Aldo si pente di aver abbandonato gli studi.
アルドは勉学を捨てたことを後悔している。
前置詞を伴って
Andammo a trovare la sua famiglia.
私たちは彼の家族に会いに行った。
A dir il vero, non sono d’accordo.
本当を言うと、私は賛成ではありません。
Nell’udire quelle parole, il cuore mi batte forte.
その言葉を聞くと、私の心は高なった。
Dopo aver cenato, guadammo la televisione.
夕食をとったのち、私たちはテレビをみた。
知覚動詞+不定詞
Sentire, ascoltare, udire, guardare, vedere,
Vedo correre Pino. Vedo Pino correre.
私は、Pが走るのを見た。
Lo vedo correre. 私は彼が走るのをみた。
Ho sentito Ada gridare. L’ho sentita gridare.
私はADAが叫ぶのを聞いた。私は彼女が叫ぶのを聞いた。
Vedo Dino scrivere una lettera.
私はDが手紙を書くのを見る。
Vedo Dino scriverla. 私はDがそれを書くのを見る。
Lo vedo scriverla. 私は彼がそれを書くのを見る。
不定詞が再帰動詞の場合
Ho sentito Maria alzarsi presto.
私はマリ-アが朝早く起きる音を耳にした。
L’ho sentita alzarsi presto.
私は彼女が朝早く起きる音を耳にした。
Non so dove andare. どこに行ったらいいのかわからないSai come fare? どうやったらいいか知ってる?
Cerco un amico con cui andare al cinema.
一緒に映画に行ってくれる友達を探している。
感嘆文・疑問文?
Che dirgli? 彼に何と言ったらいいのか?
Io far questo! この僕がふぉんなことをするだなんて
指示・勧告・命令
Agitare prima dell’uso. 使用前によく振ること
Non gettare oggetti dal finestrino. 窓からものを投げるべからず。
0 件のコメント:
コメントを投稿